ニコンが悪いのか。長文失礼 ny 2005/09/18(Sun) 06:48 No:11384 ID:BnDxZHxE

F6大好きさんのおっしゃる事は、自分には分かります。
私は商業写真を撮る身分でレタッチ暦もだいぶ長くなってまいりましたが、
悲しいかな、D2Xはやはりコンデジ的な絵です。

これは、難しい。
画素的数字やフラッグシップへの期待から上手くいきそうな気がしますが、
実際このデータはレタッチが難しい。
ニコンデジタルを黎明期からずっと使ってきて、
正直レタッチにタフなデータを吐く機種は、D1Xという印象です。
(高速機の事は知りませんが)

しかしこれはニコンに限りません。
よく比較されるキャノンもそう。
1DsIIも、レタッチが難しい。
フルサイズでDigicII、今のところ考えうる最良の選択でしょうが、
こちらも期待ほどにはなりません。
暗部もグラデもノイズ成分がかなりあります。

上のほうで騒がれているD2Xと、フィルムスキャンした物の比較ですが、
絵のキャパはスキャンしても同じこと。
(ドラムスキャンで高ビットスキャンすれば多少マシですが)
ノイズ成分は乗ります。
このノイズ成分は、各チャンネルに乗ってきますから
もちろん色にも影響してきます。
回避策はLabでデータをいじる事くらいでしょうか。

解像力は付いてきたとはいえ、やはり、35の限界・デジタルの限界でしょう。
(H25などバックパックの吐き出す絵はそれでも一枚も二枚も上手です。)
話がそれますがペンタの645デジは面白そうです。マミヤ・フジはダメでしょう。)
私は、5DにもD200にも全く期待しておりません。


それとは別の軸の話なのですが、
デジタルをもう何年もやってきてるのに最近つくづく痛感させられるのは、
「フィルムの味はデジでは出せない」
ということ。

銀のランダムノイズは、イコール、アナログの味。
私もデジ至上主義で早くからやってきましたが、最近の感触はこうです。
昔ありましたアナログレコードディスクとCDの論争に似てます。
LPで聴く独特の音は、やはりCDには出せない。

ただ、正直、印刷になってしまうと大差ないし、
(結局ポジもプリントもデジデータにしますからね)
そこまでの厳密な物を求めるクリエーターは稀、
見る側もまた違う次元で広告や記事という物を見ている、というのが事実です。
印刷も追いついていないし、媒体の技術的にも追いついていない。
この先の見通しとしては紙メディアの革命的技術革新は期待できませんので
WEBの進化でしょうか、
そうなれば、ここの熱心な皆さんの議論のような画像論が
もっと重要なものになってくるかもしれません。

そろそろこの辺で。
長文失礼しました。
Re: ニコンが悪いのか。長文失礼  2005/09/18(Sun) 09:05 No:11385 ID:mKIpQEdo
> ただ、正直、印刷になってしまうと大差ないし、
> (結局ポジもプリントもデジデータにしますからね)
> そこまでの厳密な物を求めるクリエーターは稀、
> 見る側もまた違う次元で広告や記事という物を見ている、というのが事実です。
> 印刷も追いついていないし、媒体の技術的にも追いついていない。

100%同感です。全くその通りだと思います。

どんなにポジの色域が広くても、印刷の色域はポジどころか、アドビRGBや、ごく一部を除いたSRGBよりも狭い。結局、ある程度以上の性能をもったカメラであれば、カメラの性能よりも、CMYK変換をする人の力量の方が、断然に大きく結果を左右すると感じます。
また、印刷すると、APS-Cであろうが、フルサイズであろうが、大差がなくなってしまう傾向にあると私は感じています。

その点、掲示板をよんでいて感じることですが、印刷を目的とするプロよりも、アマチュアの方の方が、機材に対する要求が高い傾向にあると思います。
Re: ニコンが悪いのか。長文失礼 悩めるD2Xユーザー 2005/09/18(Sun) 10:31 No:11387 ID:ISRHleuY
全く同意。
ノイズの問題も、銀塩でもあることだし、
いろいろ騒ぐユーザのどれだけの方が全紙以上に伸ばしているのか疑問です。
ほとんどの方はA4サイズ止まり、大きくしてA3ノビぐらい。

出力された結果がほとんど同じなら、APS−Cでもフルでも同じだし、
600万画素でも1600万画素でも同じはずですね。

ポスターサイズなど大きく伸ばさないのなら、今のニコンのままでも、不都合はありませんし、銀塩でもそんな大きなサイズにすることはないでしょう。
Re: ニコンが悪いのか。長文失礼 D2Xユーザー 2005/09/18(Sun) 11:20 No:11389 ID:ct5Uye9I
 >>11387
 プリントにしてもWEBにしても元のデータをそのまま鑑賞することはできないということですね.多くの人に見てもらうことが前提になると出力に見合った性能があればいいということで,そう考えるとプロ用DSLRというのは用途別にそれぞれの規格がどこかで定まるのでしょうね.アマチュアもコンテスト指向の人はそういったプロに順ずることになるのでしょう.

 ですがアマチュアが自分だけで鑑賞する場合,パソコン上でピクセル等倍にして見ることもできるわけですから必要以上に要求が高くなるかもしれません.そもそも仕事での必要スペックという敷居が無いのだからよけいにその傾向が強くなるでしょう.それが趣味の世界だからそれでいいのですが.

 私などは仕事や家庭の記録はすべてデジタル画像になっています.データのハンドリングや保存性を考えると有利だと思うし,データの閲覧もオンラインの端末です.DSLRはその場で絵を確認できるのがやっぱり便利で確実です.D70が出て記録用スナップがDSLRで撮りやすくなりAPS-Cの恩恵ははかりしれません.

 でもまったく自分の趣味で撮ったフィルムをスキャンすることの意味については最近疑問を感じながらやっています.暗室を使わずに自分でプリントするにはやっぱりデジタル化するしかないのですが,ポジカラーの色を再現することはできません.結局,色を楽しむにはスライドをルーペで見るのが一番なのかなあと思うときフィルム写真の歴史の重みを感じるような気がしています.でも,これってLPレコードにこだわるオーディオマニアみたいなことなんでしょうか?