Re: 100行の長文より一枚の写真 まあちゃん 2007/02/22(Thu) 15:34 No:29962 ID:9aac42c260a406d
>  でもこの板みたいなところでの遣り取りは、
> 本来上手い下手関係ないから
> (作品そのものの批評よりも、もっと観念的な、
> 写真論レベルのところに主眼を置きやすいから)、
> あんまり『下手糞』とか罵る必要はない訳です。
> つーか、下手糞というのは『感想』であって『批評』ではないし(笑)。

下手と思うのは観る側の勝手です。
ですから下手と思う人を止めることはできないです。
でも、中傷目的で相手に下手だと言うのは、別です。心ない行為であってまずいですね。
心ない行為を平気でしていると、人間性が浅くなってしまいます。

写真は、機械が撮るのか、人間が撮るのかという議論があります。
人間が撮るなら、その人の人間性がどこかに出るわけです。

(ここで、また土門拳さんの褌を借りますが)
幼い頃、家が貧乏で庭の桐の木を売ることになって、
土門少年は夜中に家を抜け出して、桐の木に語りかけたそうです。
『桐の木よ。こんなに大きくなったのに、明日は切られるんだぞ。
痛いだろうな。すまないな。』
と言って詫びて泣いたそうです。

このように相手の気持ちや立場に立てる人間性があったからこそ、
被写体の気持ちに自分を投入して深い写真が撮れるんだと思います。
実相観入の奥義でしょうね。

中傷目的で相手に下手だと言う心ない行為は、自分自身を浅くしますから、
写真を撮るためにも、慎むべきだと思います。
同時に、中傷されたからといって、中傷し返すことも
同じ理由から慎むべきだと思います。
深い人間性の現れた写真を撮るという高い理想のためにも。