デジタルではありませんが、銀塩時代にF2とFE2 にフォーカルプレーンのブロ
ニカ用の標準のヘリコイドと交換するあおり機能付蛇腹 (これは無限遠がでる
優れ物)のマウントに F マウントアダプターを着けて、ブロニカニッコールを
取り付けて使ったことがあります。このフォーカルプレーンのブロニカの蛇腹
はシフト、ティルト、ライズ、フォールとほぼレンズ側のフルあおりが出来る
のと中版のレンズな為イメージサークルに余裕があるので、思い切ったシフト
やライズが出来ました。さすがに今となっては、これらのブロニカニッコール
はコーティングもマルチコートではない (初期モデル) し、解像力もかなり甘
く色収差も多いのでデジタルにはまともに使えません。絞りが故障し修理不能
なので、もうかれこれ10年程前に手放しました。
今似たことをするならば、高価ですがウィスタのテクニカルレールに袋蛇腹を
つけ、フロントボードを改造して中版用のレンズを着けることで達成出来ます。
実は勤務先の外部非開示の試作品の物撮りではこのシステムでペンタ6×7のレ
ンズをデジタル一眼に装着して撮影することがあります。撮影場所に制約の
ある研究室やオフィス内で、ティルト/スウィングを思い切って出来るので重宝
してます。
尚、ポートレートでモデルの足を長く見える様に撮るというのは、おそらく建
築物の上すぼまりを矯正するためのライズあおりを使うことだと思われます
(ローアングルからライズする)。PC ニッコールのニュータイプの35mm や28mm
(Ai 連動ピンを跳ね上げられないボディにも装着可能なもの)ならば、比較的
手軽にニコンのデジタル一眼でも試せます。ただ、PCニッコール自体生産量が
少ないので、中古市場で程度の良いものを入手するのは困難ですが。また、
ライズ/フォールは、わざわざ古いレンズでMFにてマニュアル露出をするより
も、今はパソコンでの後処理で出来るので、撮影の過程そのものを楽しむ以外
には、あまり意味がないかもしれませんね。
個人的には、M-KEY さんと同じくデジタル時代には撮影時に意味があるあおり
は、ティルトとスウィングと思います。ウィスタのテクニカルレールはあまり
に大掛かりで高価なので、あおり機能をつけた中版レンズ用のFマウントアダプ
ターがあると良いですね。
>>>個人的には「建造物の撮影等が目的のカメラ」という認識ですが、F45の目的ってなんでしょう?
>>
>>PCマイクロ85mmF2.8は建造物を歪みなく撮る為というよりは物撮りで商品の
>>見かけ上のパースとピント幅をコントロールする為のレンズという意味合いが大きい
>>レンズでコントロール域を広げるという意味でf45が設定されたのだと思います。
>>
>>今なら、パース矯正はPC上で作業した方が合理的ですが、PCマイクロ85mmが
>>リリースされた頃は銀塩が優勢でしたし、デジイチも277万画素の無印D1が
>>現役という時代だったので、レンズ側でのパースコントロールは必須でした。
>>でも、ティルトあおりによるピントのコントロールは充分に多画素化された
>>デジタルでも有用なんですが、さすがに回折の影響が目立ちやすいデジタルで
>>f45は実用的でないかもしれませんね。
>
>カメラ雑誌でカメラマンの魚住氏が、PCレンズを使ってモデル撮影する時、モデルさんの足を長めに撮ると喜ばれるとの記事を読んだことがあります。
>氏はキヤノン使いで、この記事を読んだとき、ニコンには85mmしか無いので、全身写真であればキヤノンのPCレンズ45mm(だったか?)を羨ましく思った記憶が甦りました。